- 2024.03.08 Friday
- 工房訪問のこと
木と対話する 片田学さんを訪ねて。
南アルプスの山々を望む自然豊かな山梨の町で、木の器を作る片田学さん。昨年12月、慌ただしい年末の最中に工房を訪問させていただきました。
片田さんは長年に渡る家具製作工房での修行を経て、現在は自宅に隣接する工房で作品制作をされています。
案内された広い工房内には、たくさんの木材と大きな機械が数台。でもほとんど機械は使わず、刳り貫きから成形、彫りまでをノミや鉋を使い丁寧に手作業で仕上げるそうです。
穏やかな語り口調と素朴な佇まいの中にしっかりと軸がある片田さんは、作品を初めて手にした時に受けた印象とまったく同じでした。
「ここに来る木は大きさも厚みも表情もそれぞれ。どの個性も無駄にしないように、その時々の木と向き合いながら、使う人を思いながら自分にできる仕事をします」
そう話しながら見せていただいた作品は、大きさも形もほとんど同じものがなくどれも一点もの。
片田さんの心に響く作品は、16日から始まる「奏でる、春の三人展」で初お披露目です。
木とどんな対話をし、どんな表情が生まれるのか、私もとても楽しみです。